お絵描きAIにはNvidia製のグラボが必要
今話題の画像生成AIと言えばStable Diffusion、そしてNovelAI。
これらをローカル環境で動かすにはNvidia製のグラボ、Geforceシリーズが必須になります。
僕みたいなノートPC大好き人間は”この時点で足切りされてしまう”という厳しめの条件です。
MSI GeForce RTX 4070 VENTUS 2X E 12G OC 2ファン コンパクトサイズ グラフィックスカード VD8664
でも一部のノートPC、ゲーミングノートやクリエイターノートと呼ばれるものなら”Nvidiaのグラボ”が乗っているんです!
しかしここでも問題があって“ノートPC用にカスタムされたグラボはデスク用よりもVRAMが少ない”んですよ。
お絵描きAIのStable DiffusionはVRAM8GB以上が推奨となっているんですが…ノート用のグラボは2GBから多くても6GBくらいしかありません。
そんな中、Stable Diffusion Web UIを使えばVRAM4GBでも動くという情報が出てきました!
僕としてはどうしてもノートPCで動かしたいという謎の欲求があって…
VRAM4GBでStable Diffusionが動くという情報にかけてみることにしたんです!
VRAM4GBのRTX3050Ti搭載Surface Laptop Studio
ちょうど3DCGを始めたこともあって、グラボを搭載したノートPCの購入を決めたタイミングでもありました。
“Stable Diffusionが目的ならVRAM6GB以上のガチゲーミングノートを選んだ方がいい”
そんなことは分かっていたんです…でも僕Surfaceが大好きで、可愛いガジェットに目が無いんです…。
だからVRAM4GBでもStable Diffusionが動くことを願ってSurface Laptop Studioを買ってしまったんですねw
マイクロソフト Surface Laptop Studio (Core H35 i7-11370H/16GB / 512GB /プラチナ)
2022年11月時点では、VRAM4GBのノートでどれくらい快適に動くかという情報はほとんどありませんでした。
じゃあ僕が検証しようじゃないかと!
Stable Diffusion Web UIの環境構築自体は同じやり方でできました。
注意点は –medvram というオプションをつけることのみです。
デスク用RTX3060 VS ノート用RTX3050Ti
実は僕、少し前にeGPUに興味が出てきた時に買ったデスク用のRTX3060を持っています。
Akitio Node TitanというeGPUケースでSurface Pro8に接続しています。
AKiTiO Node Titan / 650W電源 / Thunderbolt 3 接続/eGPU 拡張Box/フルレングス フルハイト ダブル幅 PCIeカード (eGPU ケースのみ)
デスク用のRTX3060はなんとVRAM12GB!
Laptop StudioのモバイルRTX3050TiのVRAMは4GBなので、3倍ものVRAMを積んでいることになります。
Stable Diffusionを試してみた所…爆速!かなり快適なスピードで動作しました。
果たしてモバイル用RTX3050Tiはどこまで迫れるのか!?
512×512のサンプリング数20を4枚連続生成した時の時間で比較してみます。
デスクトップ用RTX3060はおよそ40秒。
1枚当たり約10秒で生成されました。
モバイル用RTX3050Tiはおよそ60秒。
1枚当たり約15秒で生成されました。
この結果には正直びっくり!
個人的な予想ではVRAMが足りないのを無理やり何とかするから、もっと明確に遅くなると思っていました。
まとめますと…
モバイル用RTX3050Ti(4GB)は、デスクトップ用RTX3060(12GB)の約1.5倍の時間がかかる。
ただひとつだけ、生成可能な解像度の上限に大きな違いがありました。
モバイル用のRTX3050Tiでは512×512が結構ギリギリみたいで、
解像度600くらいまでは何とか生成できたのですが、それ以上はエラーになってしまいました。
ただ、この点も何らかの対策があるかもしれません。
例えば –lowvram というオプション を使ってみるとか?
この辺り後々検証してみようと思います。
デスクトップ用のRTX3060の方では1024×1024でも生成できちゃいます。
さすがのVRAM12GBと言ったところですね。
VRAM4GBでもStable Diffusion Web UIは快適に使える
と言うことで、Surface Laptop Studioでのお絵描きAIの印象なんですが…
十分に実用的であり、快適とも言える使用感です!
ひとつ可能性として、デスク用のRTX3060がeGPU接続によるボトルネックで遅くなっていることが考えられます。
本来はもう少し差があるのかもしれません。
言うてSurface Laptop StudioもRTX3050Tiだから、VRAM容量以外は割と高性能だからなのかも?
とりあえずそんな感じで…
Surface Laptop Studioは神!買って良かった!と締めたいと思います。
(2023年5月 追記)
その後に、M2 iPad Proでローカル環境のStable Diffusionが動くようになりました!
これぞ求めていた”ノマドでのお手軽な画像生成AI環境”という感じで、AI環境の移り変わりの速さを実感しています。
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